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魔法の薬?マンジャロの問題について、保健師が解説!

こんにちは、保健師のMIKEです。

昨今、魔法のダイエット薬と言われているマンジャロが流行しております。
しかし、製薬会社はマンジャロは糖尿病の治療薬であり、
ダイエット薬としては推奨されておりません。

今回はマンジャロとは何か、マンジャロがなぜダイエット薬として流行したのか、
どうして、マンジャロは危険なのかということを解説したいと思います。

1. マンジャロとは何か?

マンジャロ(一般名:チルゼパチド)は、2型糖尿病の治療薬として開発された注射薬です。2022年にアメリカFDAで承認され、日本でも一部で治療に使われ始めています。

主な作用:

  • GLP-1(インクレチン)とGIPというホルモンのダブル作用によって、血糖値を下げたり、食欲を抑える効果があります。

  • 食後の満腹感を強め、自然と食事量が減るため、体重減少効果が期待されるのです。

本来は糖尿病のための薬ですが、「体重が落ちる」という効果がSNSなどで広まり、「痩せ薬」として注目されるようになりました。


2. なぜダイエット薬として流行しているのか?

マンジャロがダイエット目的で使われるようになった背景には、以下の理由があります。

✅ 劇的な体重減少の報告

臨床試験では、半年〜1年で10〜20kgの減量効果が報告されており、従来のGLP-1薬(オゼンピックやリベルサスなど)よりも強力とされています。

✅ 注射するだけで食欲が減る

運動や食事制限をしなくても、自然と食欲が落ちるため、「努力せずに痩せられる薬」として人気が出ました。

✅ セレブやインフルエンサーの影響

ハリウッド俳優や著名人が使用していると報道され、一般人にも一気に認知が広がりました。


3. なぜマンジャロは危険なのか?

一見「夢のような痩せ薬」に思えるマンジャロですが、使用には大きなリスクがあります。

⚠️ ① 本来は糖尿病患者の薬

マンジャロは医師の管理下で、糖尿病患者のために処方される薬です。肥満目的での使用は日本では承認されていません

⚠️ ② 副作用が強い

代表的な副作用には以下のようなものがあります:

  • 吐き気、嘔吐、下痢、便秘

  • 食欲不振が強すぎて、栄養不足に陥るケース

  • 膵炎や胆のう障害のリスク

  • 長期使用による甲状腺腫瘍のリスク(動物実験)

⚠️ ③ 個人輸入や闇取引のリスク

日本では簡単に処方されないため、個人輸入や未承認薬を使う人も増えています。これには以下のような危険があります:

  • 偽物や粗悪品の可能性

  • 副作用への対応が遅れ、命に関わることも

⚠️ ④ リバウンドの可能性

薬をやめると、食欲が戻ってリバウンドしやすいという点も見逃せません。根本的な生活習慣の改善がなければ、体重を維持するのは難しいのです。


【まとめ】安易な使用は危険!「痩せたい」気持ちはわかるけど…

マンジャロは確かに体重を減らす効果がある薬ですが、もともとは糖尿病患者のための治療薬。適応外使用や自己判断での使用には大きな危険が伴います。

「早く痩せたい」「ラクして痩せたい」という気持ちに寄り添いたいですが、健康を損ねてしまっては本末転倒です。

🌿正しい食事、少しずつの運動、そして無理のない生活習慣の見直し。これこそが、遠回りに見えて、実はいちばん確実で安全な方法です。

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