こんにちは、ぽっちゃり保健師のMIKEです。
ダイエットや健康の話題でよく出てくる「食物繊維」。 なんとなく「腸に良い」「便秘に効く」 というイメージがあるかもしれませんが、 実はそれ以上に幅広い役割を持っています。
今日は、1日にどのくらい摂ればいいのか、なぜ必要なのか、 ダイエットにどんな効果があるのかを深掘りして解説していきます 。
食物繊維は1日にどれくらい必要?
厚生労働省が定める「日本人の食事摂取基準(2025年版)」 によると、目標量は以下の通りです。
• 男性:1日 21g以上
• 女性:1日 18g以上
しかし実際には、日本人の平均摂取量は 14〜15g程度。つまり多くの人が目標量に届いていません。
なぜ食物繊維を取らないといけないの?
食物繊維は人の消化酵素では分解されない成分です。 そのため栄養素としては吸収されませんが、体の調子を整える働き が豊富にあります。
主な役割は大きく2種類に分けられます。
① 水溶性食物繊維(海藻・果物・大麦など)
• 水に溶けてゲル状になり、糖や脂肪の吸収をゆるやかにする
• 腸内細菌のエサとなり、腸内環境を改善する
• 血糖値の急上昇を防ぐ
② 不溶性食物繊維(野菜・豆類・きのこなど)
• 水を吸って便のかさを増やし、腸を刺激して排便を促す
• 腸内の老廃物を絡め取って体外に出す
• 噛む回数が増えて満腹感を得やすい
どちらもバランス良く取ることが大切です。
ダイエットにおける食物繊維の効果
食物繊維は「栄養にならないのに、痩せる手助けをしてくれる」 不思議な存在です。
1. 食べすぎ防止に役立つ
野菜や海藻、きのこ類はカロリーが低く、 かさが多いので満腹感が得やすいです。
「同じカロリーでも、お菓子より野菜でお腹いっぱいになる」= 自然と摂取カロリーが減ります。
2. 血糖値の急上昇を防ぐ
血糖値が急に上がると、脂肪をため込むホルモン(インスリン) が大量に分泌されます。
水溶性食物繊維は糖の吸収をゆるやかにし、 太りにくい体質づくりに役立ちます。
3. 腸内環境を整えて代謝をサポート
腸内細菌は「短鎖脂肪酸」という成分を作り出し、 脂肪の燃焼や食欲抑制に関わっています。 食物繊維はその材料となるため、痩せやすい腸内環境をつくるのに 欠かせません。
4. 便秘解消で「お腹ぽっこり」を防ぐ
便秘になると腸内環境が悪化するだけでなく、 見た目にもお腹が張ってスッキリしません。 食物繊維は便通を整えることで、 ダイエット中の見た目改善にも役立ちます。
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食物繊維を効率よく取る方法
• 毎食、野菜・海藻・きのこ・豆類を1品入れる
• 主食を「玄米・もち麦入りご飯・オートミール」に置き換える
• 間食に「ナッツ・果物」を取り入れる
• インスタント味噌汁に乾燥わかめや切り干し大根をプラス
これらを習慣にすれば、 自然と1日20g以上の食物繊維が摂れるようになります。
まとめ
• 食物繊維の目標量は 男性21g以上、女性18g以上
• 多くの日本人は不足している
• 血糖値を安定させる・腸内環境を整える・便通改善・満腹感アップ でダイエットをサポート
• 毎食少しずつ取り入れることがポイント
食物繊維は「痩せるための影のサポーター」。
直接カロリーを燃やすわけではありませんが、 ダイエットの土台となる「太りにくい体づくり」に欠かせません。