こんにちは、ぽっちゃり保健師です。
職場の健康診断や生活習慣病の面談でよく感じるのが、**「 中年の男性は太っている人が多い」**という現実です。なぜ、 40〜50代の男性に肥満が目立つのでしょうか?
今日はその理由をわかりやすく解説していきます。
1. 基礎代謝の低下
20代をピークに筋肉量は徐々に減少していきます。筋肉は「 エネルギーを消費する工場」なので、 筋肉が減ると基礎代謝も下がります。
• 30代 → 20代より1日あたり100〜150kcal消費が少ない
• 40代 → さらに減少し、若い頃と比べるとおにぎり1個分以上「 燃やしにくい体」になっている
つまり、昔と同じ食生活を続けても、 脂肪がたまりやすくなるのです。
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2. 内臓脂肪がつきやすい男性の体質
女性は皮下脂肪が多くつくのに対し、 男性は内臓脂肪がつきやすい体質です。
内臓脂肪は「お腹ぽっこり」の原因となり、 さらに代謝を乱して肥満の悪循環を招きます。
• 中性脂肪や悪玉コレステロールが増えやすい
• 高血圧・糖尿病・脂質異常症のリスクが上昇
特にお腹周りが太る「メタボ体型」は、 男性特有の太り方といえます。
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3. 食生活の乱れ
中年男性に多いのが、高カロリー・高脂質・高糖質の食習慣です。
• 昼はラーメン、夜は居酒屋で揚げ物+ビール
• コンビニで菓子パンやおにぎりを2〜3個
• 間食に甘い缶コーヒー
若い頃は運動や代謝で消費できていたエネルギーも、 年齢を重ねると余って脂肪に直結します。
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4. アルコール習慣
ビールやハイボール、 焼酎などお酒を日常的に飲む方は多いですが、アルコールは「 エンプティカロリー」と呼ばれ、飲んだ分だけ余分なカロリーに。
さらにお酒に合うおつまみ(揚げ物、塩辛いもの) は太る原因になります。
• ビール500ml → 約200kcal
• ハイボール濃いめ+おつまみ → ご飯1杯以上のカロリー
「飲み会の習慣」が中年男性を太らせる大きな要因です。
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5. 運動不足
仕事が忙しくなる40〜50代は、運動の時間が減ります。
• 車通勤で歩かない
• デスクワーク中心で1日5000歩も歩かない
• 「昔は運動していた」けど今はゼロ
運動不足は筋肉量の減少→基礎代謝低下→脂肪増加へ直結します。
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6. ストレスと睡眠不足
中年期は仕事や家庭の責任が重く、ストレスも増加。
ストレスがたまると「甘いもの」「脂っこいもの」が欲しくなり、 暴飲暴食の原因になります。
さらに睡眠不足はホルモンバランスを崩し、
• 食欲を抑えるホルモン(レプチン)が減少
• 食欲を増やすホルモン(グレリン)が増加
するため、食べすぎにつながります。
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まとめ:中年男性が太るのは「複合的な要因」
• 筋肉が減って基礎代謝が落ちる
• 男性は内臓脂肪がつきやすい体質
• 食生活(ラーメン・ビール・揚げ物)が高カロリー
• 飲酒習慣とおつまみの影響
• 運動不足とストレス、睡眠不足
これらが重なることで、中年男性は太りやすくなります。
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ぽっちゃり保健師からアドバイス
「昔と同じように食べているのに太る」という声をよく聞きます。
それは加齢による代謝低下が大きな原因。
対策としては、
1. 食事は腹八分目を心がける
2. ビールを毎日から「週2回」に減らす
3. 毎日30分歩くだけでも効果的
4. 睡眠をしっかりとる
太る仕組みを知れば、改善の道も見えてきます。
無理なダイエットではなく、 生活習慣を少しずつ整えていくことが中年男性の健康にとって大切 です。