ダイエットというと「食べない」「運動する」が思い浮かびますが、実は腸内環境を整えることも大切です。腸内細菌のバランスがよいと、代謝やホルモン分泌が整い、脂肪がたまりにくい体づくりにつながります。
今回は、身近な発酵食品である 納豆・キムチ・ヨーグルト・ヤクルト に含まれる菌と、そのダイエット効果を保健師目線で解説します。
1. 納豆:納豆菌
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含まれる菌:納豆菌(枯草菌の一種)
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特徴:熱や胃酸に強く、生きたまま腸に届く力が高い。
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ダイエット効果
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食物繊維と一緒に摂ると腸内の善玉菌をサポート。
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ナットウキナーゼによる血流改善で代謝UP。
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大豆由来のたんぱく質が満腹感を持続。
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→ 夜に食べると腸内環境を整える効果が翌朝に出やすいとも言われています。
2. キムチ:乳酸菌(植物性乳酸菌)
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含まれる菌:ラクトバチルス・プランタラムなどの植物性乳酸菌
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特徴:塩分が多い環境でも生きられる強い菌。
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ダイエット効果
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腸内の悪玉菌を減らし、便通改善。
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発酵過程で生まれる「短鎖脂肪酸」が脂肪の蓄積を防ぐ。
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辛味成分カプサイシンがエネルギー代謝を促進。
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→ 食べすぎると塩分が気になるので、小鉢程度が◎。
3. ヨーグルト:乳酸菌・ビフィズス菌
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含まれる菌:ブルガリア菌、サーモフィラス菌、ビフィズス菌など
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特徴:商品によって菌種が異なり、整腸効果に個性あり。
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ダイエット効果
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ビフィズス菌は腸内で酢酸を作り、脂肪燃焼をサポート。
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乳酸菌は腸内を酸性に保ち、悪玉菌を抑制。
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タンパク質やカルシウムが筋肉量維持を助ける。
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→ 夜より朝に食べると、腸の動きが活発になるタイミングに合います。
4. ヤクルト:シロタ株(乳酸菌 シロタ株)
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含まれる菌:乳酸菌シロタ株(L.カゼイ・シロタ株)
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特徴:ヤクルト独自の乳酸菌で、生きたまま腸に届くことが実証済み。
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ダイエット効果
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腸内環境を安定させることで、便通改善。
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内臓脂肪の減少に関する研究報告あり。
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続けやすい量・味で習慣化しやすい。
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→ 甘みがあるので1日1本が目安。
まとめ:菌と仲良くすると痩せやすい体に
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納豆菌 → 腸活&代謝サポート
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キムチの乳酸菌 → 脂肪蓄積を防ぐ
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ヨーグルト菌 → 腸内のバランス調整&筋肉維持
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ヤクルトのシロタ株 → 続けやすく内臓脂肪対策
大事なのは「どれか一つを大量に」ではなく、自分の体に合った発酵食品を続けること。
腸内細菌のバランスは人それぞれなので、1~2週間続けて体調や便通の変化を観察すると、自分に合う食品が見つかりやすいです。